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※詳細:知成堂公式HP「『知財界人物列伝』刊行に寄せて」
※詳細:知成堂公式HP「『知財界人物列伝』の意味:日本の知財史を制度ではなく「人」に焦点を当てて再構築する~「知財史としての個人史」」

『知財界人物列伝第1巻』内容紹介・帯表面より
『知財界人物列伝第1巻』内容紹介・帯表面より

”(前略)荒井先生へ、「伝記を書かせて欲しい」、それも「日本の知財史、特に政策史の観点から、荒井先生の人生を書かせて頂きたい」、「知財立国日本の時代を知らない若いひとたちに、血の通った一人の人間の目から、当時の手探りの状況を伝えていくことは、完成された結果のみ(現在の制度と体制)を渡していくよりも、はるかに重みを持ち、かつ、これから新たな時代を手探りで創生していく人たちにとって、大いに参考になり、かつ勇気を与えていくものである」、「通商政策、経済外交政策、産業技術政策畑で尽力されてきた方だからこそ、知財界に持ち込み得た視点、この視点・視座を読者の方々と共有させて頂くために、荒井先生の人生を、読者の方々と追体験させて頂きたい」ということを、ここがワンチャンスとばかりに熱弁した。
 荒井先生は、このとき一瞬にして、『知財界人物列伝』の意図を悟って下さったのであった。
 「『偉人伝』であれば、自分はそういう類を書いてもらう人間ではないから断ろうと思っていた。けれども、今の話を聞いて、『日本の知財政策史』という観点で、『若いひとたちのためになるもの』を、というのであれば、全面的に協力をしたい」とその場で仰って下さり、その後は正にその言葉通りに、荒井先生より貴重な大量の資料を拝受し(巻末に記載)、並びに何度もお話を伺う機会に恵まれた(後略)” (あとがきより抜粋)

 第一巻は荒井寿光(昭和19年/1944年- 現在)氏である。荒井氏の人生を通して、「知財立国宣言」(平成14年/2002年)に象徴される、大規模な知財制度改革の発端と経緯、そして各種新体制の立ち上げとその船出を取り上げている。
 「知的財産基本法」が成立し、知財立国実現計画として、その「知的財産基本法」に基づき毎年策定されることとなる、初の「知的財産推進計画」の経緯と概要を解説し、さらに知財立国第一期(2003-2006)の歩みも掲載した。ここに膨大かつ多岐に渡る知財分野におけるスタート目標の殆どが集約されているといってよい。
 つまり第1巻自体が、今後の『知財界人物列伝』の指標、索引や目次になるともいえる構成で、インデックス的役割を担っている。
 今後、多岐に渡る各分野の人物の活動記録を収録し、さらに重層的に具体的な歩みが詳述されることで、より深く力強く知財史を補強していくものである。

●【特装版】
初回限定数『特装版 知財界人物列伝 第1巻 荒井寿光(現代知財選書)』
2026年3月16日発行
四六判 上製本(ハードカバー) :越前和紙に特殊金印刷(カバー)及び芸術金紙を用いた造本装丁本体), 大樹七海(おおきななみ)著・装画装丁,知成堂
定価:10,000円+税 税込11,000円 ISBN978-4-911415-02-3

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●【通常版】
『知財界人物列伝 第1巻 荒井寿光(現代知財選書)』
2026年3月16日発行
四六判 並製本(ソフトカバー) ,大樹七海(おおきななみ)著・装画装丁,知成堂
定価:6,300円+税 税込6,930 ISBN978-4-911415-03-0

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● 荒井氏の人生を軸に、日本の産業経済と知財政策の発展経緯を追体験できる。
● 一人称の臨場感と背景解説により、現在の知財界に至るまでの流れを理解できる。
● 法律草案や思考過程、国家目標としての課題リストなどを参考資料として収録し、読者自身が「自分ならどう立案するか」「どの分野で貢献できるか」思料を提供する。

※詳細:知成堂公式HP「『知財界人物列伝』第1巻 ―その魅力について:「知財国家百年の計」を考えるための必読書」

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『知財界人物列伝第1巻』造本装丁紹介・帯裏面より
『知財界人物列伝第1巻』造本装丁紹介・帯裏面より

 初回特装版【限定数】は、構想制作5年に及ぶ大樹七海 氏による特別装丁。
 装画は日本文化を継承しうる独創的な日本美を追求。「国宝」をイメージした「宝物の本」。
 通常版は並製本・通常印刷。特装版は、越前和紙「鳥の子」に金箔表現の特殊印刷を施したカバーを付し、本体は幽玄な特殊金紙に「知的財産権の紋章」が描かれた上製本。日本と世界の美意識の融合<普遍的な美しい本>。

※詳細:知成堂公式HP「『知財界人物列伝』第一巻の造本装丁について」

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以下、「序」より抜粋

 日本の知財政策史を語る上で、近代知財史上では高橋是清(初代特許庁長官1886-1889年)の存在が欠かせないものである様に、現代知財史上において、荒井寿光(特許庁長官1996-1998年)の存在は代え難きものである。その功績は国内外から認められるもので、瑞宝重光章(2014年)、知財分野で初受章となる仏レジオン・ドヌール勲章(2005年)、米IP Hall of Fameには日本人として高橋是清に続き二人目として殿堂入りを果たしている(2007年)。

 荒井は特許庁長官、通商産業審議官を歴任し退官後、再び初代内閣官房知的財産戦略推進事務局長として任官し、知財立国第一期(2003-2006年)を導いた。

 この間、起草した「知的財産基本法」を成立させ、知財総合政策の提要「知的財産戦略大綱」、戦後初の裁判所改革「知的財産高等裁判所」、我が国初の「知的財産推進計画」を矢継ぎ早に実現に至らしめ、成立した法律は史上稀にみる30本を記録、日本の知財史上に歴史的転換期を創り上げた。

 そして個人史の視点からは、荒井が様々に経験してきたシビアな通商問題や経済外交体験、産業技術政策体験が生きてくる。人間荒井としては、その公共精神と情熱が周囲の信頼を勝ち取っていく様をみる。 

 荒井は、「知財立国日本」という「国民運動」に繋げて、日本全国にあまねく意識変革を促していった知財伝道師であった。その活動は世界から学びに来るものとなり、「ACTA条約」、「世界特許」構想へと昇華していく。

  日本が「国際社会において名誉ある地位を築く」ことの重要性を意識し、そして常に「内と外」に同等の目配りをし、着実に実現を目指していく、世界トップクラスの手腕とその意志がここにある。その貴重で壮大な過程を追体験し、その視座を共有できるのが本書である。

 『知財界人物列伝』は単なる偉人伝ではなく、日本知財史における個人の貴重な軌跡を残し、ここに未来に刻む人への知的財産と成すものである(序より)

『知財界人物列伝第1巻荒井寿光』序より
『知財界人物列伝第1巻荒井寿光』序より

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はじめに

第一章  生誕・少年・青年期
 1 生誕
 2 小学校・中学校
 3 高校・大学

第二章 通商産業省入省通商・産業政策
 1 通商局通商政策課
 2 貿易振興局資本協力課
 3 鉱山石炭局鉱害課
 4 ハーバード大学ケネディ・スクール留学
  (1) 留学体験米国社会を垣間見る
  (2) 留学一年目ハーバード・ケネディ・スクール
  (3) 留学二年目ハーバード経済学部
  (4) 日米の考え方の違い、制度や運用の差異について
  (5) 日米貿易摩擦、両国の関係の観点から

 5 工業技術院計画課/筑波研究学園都市計画
 6 通商政策局米州大洋州課/日豪友好協力基本条約
 7 機械情報産業局電子政策課/超LSI研究組合
 8 大臣官房企画室/中期経済運営方針
 9 大臣官房総務課/NEDO創設
 10 通商政策局GATT室
 11 外務省在イギリス大使館
 12 大臣官房広報課
 13 資源エネルギー庁
 14 貿易局
 15 大臣官房秘書課
 16 通商政策局国際経済部
 17 機械情報産業局
 18 防衛庁

第三章 知財の現場へ知財政策
 1 特許庁長官就任
  (1) 特許庁へ
  (2) 特許庁創設の経緯
  (3) 初代特許庁長官 高橋是清のこと

 1 ・ 1 時代背景
  (1) 特許法関連の改正経緯
  (2) 米国のプロパテント政策
  (3) 日米関係と法改正経緯
  (4) 通商問題と知的財産権の経緯―TRIPS協定
  (5) 日本企業と米国の特許訴訟

 2 荒井の問題意識と行動開始
  (1) 特許庁に来て驚いた三つのこと
  (2) 世界一の特許出願件数だったけれど
  (3) 日本特許の空洞化「特許出願大国の日本」と「生存特許大国のアメリカ」
  (4) 足で稼ぐ・現場主義
  (5) 全国行脚と情報収集 
  (6) 「これからは日本もプロ・パテント(特許重視)の時代」
  (7) 他人の話は勉強になる 良く人の話を聞く
  (8) 特許庁親切運動
  (9) 特許電子図書館の構築
  (10) 広報の大切さ

 3 荒井特許庁長官私的諮問機関「21世紀の知的財産権を考える懇談会」
  (1) 創設の経緯
  (2) メンバーと会合
  (3) 自由討論の準備
  (4) 懇談会のテーマと進行
  (5) 提言 21世紀の知的財産権の目指す方向

 4 二年間の知的財産政策の成果
  (1) プロパテント政策(第34回工業所有権審議会総会)
  (2) 平成10年法律改正(平成10年法律第51号)
  (3) 特許はベンチャー・ビジネスを支援する
  (4) 世界の知的財産権制度へ
  (5) 世界特許への道
  (6) 人事異動の日

 5 通商産業審議官
  (1) 世界的な知財活動
  (2) WTO交渉
  (3) 沖縄サミットの衝撃
  (4) アラビア石油の利権延長問題
  (5) 「知的財産基本法(試案)」の起草理念と形成過程

 6 経済産業省顧問―知財評論家―
 7 独立行政法人日本貿易保険(NEXI)初代理事長
  (1) 日本貿易保険の歴史
  (2) 荒井の仕事哲学

第四章 知財立国日本の創生
 1 「知財立国日本」運動を起こした荒井
 2 知的財産国家戦略フォーラム
  (1) フォーラム・メンバーと提言形成経緯
  (2) 「2010年には世界一の知財立国になろう!日本再生の切り札100の提言」
 3 首相の施政方針演説「知財立国日本」の幕開け
 4 知的財産戦略会議の 創設
  (1) 知的財産戦略会議の構成
 5 知的財産戦略大綱
 6 知的財産基本法
 7 知的財産戦略本部
  (1) 知的財産戦略本部の設立
  (2) 知的財産戦略本部メンバー
  (3) 知的財産戦略本部事務局
  (4) 裏舞台での奮闘
  (5) 我が国初の知的財産推進計画

第五章 知財立国第一期(2003-2006)
 1 経緯について
  (1) 知的財産推進計画
  (2) 専門調査会
  (3) 第1~14回知的財産戦略本部会合
 2 政策について
 3 進捗について
  (1) 司法分野
   ①知財高裁設立 戦後初の裁判所改革について
   ②司法制度改革推進本部 知的財産訴訟検討会
   ③知的財産高等裁判所設置法の経緯について
   ④裁判所法等の一部を改正する法律の経緯について
  (2) 創造分野
   ①大学等
   ②クールジャパン・ブランド・コンテンツ
  (3) 保護分野
   ①特許審査の迅速化・出願構造改革
   ②知財保護の強化
   ③世界特許
   ④模倣品・海賊版対策
  (4) 活用分野
   ①中小・ベンチャー企業支援、地域の知財戦略推進
  (5) 人材育成
  (6) 国際標準総合戦略

4 荒井初代知的財産戦略本部事務局長の退任
5 受賞・栄誉

第六章 知財評論家活動・政策提言(2006-現在)
 Ⅰ 中小企業政策
 Ⅱ 知財安全保障
 Ⅲ 知財司法の改革
 Ⅳ 未来へ

結びに変えて
あとがき

荒井寿光 年譜
巻末資料
参考資料及び荒井寿光氏著書目録

おわりに

装丁の解説
裏表紙画の解説
裏表紙画の解説 英訳
本体装丁画の解説/造本装丁の解説

著者・装画・装丁家紹介/謝辞

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[著者・装画・装丁家紹介]

大樹七海(おおきななみ)
芸術・科学・知財クリエイター・弁理士(雅号)

 政刊懇談会第21回本づくり大賞優秀賞受賞。国立研究開発法人 理化学研究所(理研)、産業技術総合研究所(産総研)にて半導体・創薬研究開発・国際戦略業務、弁理士を経て、知財専門出版社『知成堂』創設者・代表取締役社長。産業科学技術、経済産業政策、知的財産、規格・標準化、文化芸術、歴史、教育を専門領域とする書籍企画・調査分析・取材・執筆・装画・装丁・デザイン創出、デジタルコンテンツ制作から知財創出支援までを幅広く手がける。

 著作・装丁『世界の知的財産権』(一般財団法人経済産業調査)、『弁理士にお任せあれ』(一般社団法人発明推進協会)、『ストーリー漫画でわかるビジネスツールとしての知的財産』(初版アップロード/重版マスターリンク/知成堂)、『弁理士への道』(LEC東京リーガルマインド)、内閣府知財教育選定書『マンガでわかる規格と標準化』(一般財団法人日本規格協会)、連載「大樹七海の『規格と標準化』探訪」(一般財団法人日本規格協会)、連載「建材試験図鑑」(一般財団法人建材試験センター)、連載「大樹七海の知財教室 ~学術・実務・生活上のバランスを考えた、はじめて知財に接する方への誌上講義~」(一般財団法人建材試験センター)、「くらしの中のJIS」(経済産業省)、連載『世界の著名な特許にみる世紀の発明事業列伝』(一般社団法人発明推進協会)他。