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 このたび、版元ドットコム様より光栄にもご依頼をいただき、「版元日誌」に寄稿いたしました。
 記事では、知的財産専門の出版社『知成堂』の創立に至るまでの経緯や、出版業界の現場で感じた課題、そして「よいものをつくり、とどける」という理念のもとに取り組んできた実践の数々を綴らせて頂きました。

 弁理士として、また芸術家・研究者・編集者として、多様な視点から見えてきた「本づくり」の可能性と限界
 限られた資源の中で、企画・執筆・編集・装幀・Web制作・流通までを一貫して手がける中で見えてきた、出版の構造的課題と希望
 
 『知成堂』という場を通じて、知的財産の価値を社会に届け、技術・芸術・学術の継承と創造に貢献したいという思いを、率直に綴りました。

知成堂 – 知的財産専門の出版社chiseidou.com

 出版に関わるすべての方々、そして「本をつくること」「伝えること」に関心のある皆さまに、ぜひご一読いただければ幸いです。

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(上記同じ):


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(以下、上記転載です)

2025年10月8日記事公開  知成堂 大樹 七海


知成堂は、知的財産分野に特化した、日本唯一の専門出版社です。

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出典:今月の中学高校依頼講演で、子供たちにプレゼント予定の記念のバッジデザイン作 大樹七海
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出典:知成堂HP HPも自分で創りました。  
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出典:知成堂書店(出版社直販ECサイト) ECサイトも自分で創りました。
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出典:書影:第21回本づくり大賞優秀賞受賞『世界の知的財産権』大樹七海 著・装丁

 今年8月に1歳を迎えました新米出版社の『知成堂』と申します。
版元日誌に執筆依頼を頂き、ありがとうございます。
ひとり出版社として、企画・編集・調査・執筆から装幀・ロゴ・図・イラスト・Web制作・電子書籍(今月リリース予定:執筆時点 9月12日)まで、すべての工程を自ら手がけています
 
 創設者 大樹七海(おおきななみ)こと筆者は、知財専門の法律実務家である弁理士であり、芸術家・エンジニア・研究者・著述家・イラストレーター・漫画家・絵本作家・装幀家・Webデザイナーなど、様々な草鞋を履く、芸術・科学・知財コンテンツクリエイターです。
 限られた予算の中でも、「理想の本づくり」を追求するため、独学で幅広い技術を習得してきました。

 本づくりに携わる、様々な工程を体験し、理解し、学び続けることは(何が大変で、何が問題なのか、肌身を通して現場がわかる)、本づくりに関わる人々の苦労への尊敬と感謝、そして課題を打破する創意工夫の着想へと至る、発明への源泉になります。

 そして各立場や各専門分野の中の一視点で閉じてしまわず俯瞰的な視点で、多くのプロフェッショナルの方々への互いのリスペクトを元に、共に最適な道を創りあげていけることに繋がります。

 読者・著者・編集者・印刷製本加工会社・資材提供会社・取次会社・書店・図書館・販売店・倉庫物流会社など、出版に関わるすべての方々と互いに敬い合い、そして、それぞれの専門性が最大限に発揮される環境づくりを目指しています。

 本づくりの現場を俯瞰し、多くのプロフェッショナルの方々と共に、最適な出版のかたちを創りあげていく、このために、理想の本を創るには、理想を実現できる環境から創る必要があると感じています。

 技術・学術・芸術の保護及び利用を図ることにより、知的財産を創出し、もって産業の発展に寄与することです。

創設者 大樹七海(おおきななみ):https://note.com/ookinanami

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出典:『世界の知的財産権』大樹七海 著・装幀 講演会資料より。古今東西の稀覯書を研究して、創り上げた本です。現在、こちらを超える、日本の知財史および日本の伝統美に基づく装幀の書籍に数年がかりで取り組み中です。
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知成堂の社名とロゴマークより:https://chiseidou.com/company/

社名「知成堂」は、「知性を発揮し、物事を成し遂げた人の精神的成果を殿堂に収める」という理念に基づいています。
 出版を通じて、知的活動の結晶を後世に残すことを目指しています。

ロゴマークは、創造物が収蔵される「知の殿堂」を象徴しており、揮毫・デザインは大樹七海による手描きです。

「知性」とは、物事を認知・理解・判断する能力、または直観を論理的に認識へ導く精神的機能を指します。

 創設者 大樹七海は、半導体・創薬研究・産業科学技術外交に関わる国立研究所勤務を経て、弁理士として技術と知財法の両面から知財関連書籍を執筆している著者です。
 
 出版社を立ち上げるに至った経緯ですが、人生をかけて、渾身の思いで、企画・編集・執筆・装幀も創ってきた知財書籍が廃版となったり、出版直前に出版社と印刷会社の廃業に直面したりと、年々数少ない知財を扱う出版社の廃業が続く等々、知財系出版の厳しい現状を痛感してきました。
 出版業界自体は未経験でしたが、このままでは知財教育や文化が先細りしてしまうという危機感から、「価値あるもの」を本という形で、その真意や正確性や美意識を損なわずに具現化し、それを最適な形で社会に届けるための環境づくりから必要だと強く感じ、一念発起し、出版社から創ろうと設立に至りました。

”「よいものをつくり、とどける」

 この単純でいて、しかし極めて難しいことに、最善を尽くすために。”

知成堂創設のご挨拶より:https://chiseidou.com/2024/12/12/founding-president-message/

 出版業界未経験ながら、この1年猛勉強にて、独学で出版業に関わる膨大な本を分野横断で読み込み続けており、知識を得て、その知識を制作運営の実践に生かしています。そして飛び込んで、偶然にしては偶然とは思えない、必然として出会えたと思える素晴らしい出版業界の仲間との濃密な絆も深めることができました。

 版元ドットコムへの入会も、理事の方の著書を通じて知ったことがきっかけでした。業界未経験で飛び込んだ者にとって、版元ドットコムの御存在は、とてつもなく大きいものです。運営の皆様、会員の諸先輩の方々の、本作りへの熱い思いや知識に、勇気を頂き、大変謝しております。
 そして現在、業界の歴史的構造やサプライチェーン等の理解が深まるにつれ、驚愕の思いでおります。この課題の多い現状を理解し始めながらも、私も会員の皆様と同じように、本を心から愛しています。
これまでも、大切なことを本で学び、本に育てられ、人生を変えられてきました。
 会員の皆様方が生み出されてきた数々の努力のお蔭で、今の私があるようなものです。
 そして、いま本を育てていく責任のある立場にもなったと感じています。

「よいものをつくり、とどける」(知成堂創設のご挨拶より)という理念のもと出版社を創立し、本の誕生から読者の手に渡るまでのすべての過程に、「美は、魂は、細部に宿る」との思いで応えたいと思っています。
 
 道のりの厳しいことは承知しておりますが、夢と希望を抱いています。それは、本を生み出す人間の力が、とてつもなく強いことを信じているからです。
 これからも、素晴らしい本が生まれ、読み継がれる環境を守るため、出版業界の諸先輩方と共に尽力していきたいと思っています。

どうぞ皆様、何卒よろしくお願い申し上げます。

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出典:メモ帳に書いた落書き 作 大樹七海

株式会社知成堂 代表取締役社長
弁理士 (雅号)大樹七海 拝 2025年9月12日